ミラーの切削は、基本卒業していますが、EMS-UXLの第1ミラーのエッジについては例外で、ここを少しトリミングしないと、ハウジングに収納できません。
メガネレンズ加工用の水流噴射式のダイヤモンド砥石グランダーで施工しますので、加工熱による鏡面への悪影響の心配はありません。
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
ミラーの切削は、基本卒業していますが、EMS-UXLの第1ミラーのエッジについては例外で、ここを少しトリミングしないと、ハウジングに収納できません。
メガネレンズ加工用の水流噴射式のダイヤモンド砥石グランダーで施工しますので、加工熱による鏡面への悪影響の心配はありません。
極力産業部品を使用するのですが、無い場合は作るしかありません。一定数確保するのですが、気付くと在庫が払底しています。
これで、FC100DZ-BINOもほぼ完成です。
この仕事を通じて、世界のあらゆる国の方からのご要望にお応えするようになり、より公平、冷静に世界の人たちを見る目が自然に身に付いたような気がしています。
ネジ2ヵ所固定なので、一見不要に見える溝勘合加工ですが、ハンドル側については、たとえネジ2本止めであっても、ネジが緩んでハンドルにガタが生じやすいため、わずかでも勘合させるようにしています。
一方で、ファインダー取付用は、そのような必要はなく、溝加工をすると、微妙な初期角度の調整が出来なくなります。
底部のアリガタパーツは以前に加工しておいた物があった。
今日は、シャフトをホールドする部分を製作。小さいパーツで、工具への掴み代が要るため、2個分を同時に加工してから、後で切断する予定。
穴加工まで完了。 これから切断後、タップ切り。
全てのパーツが揃ったので、いよいよ組立。
完成!
たかが2mm? されど2mm! 無駄な”D”は光路長には√2倍で効きます。
たとえば、接眼部アダプターで同じ量を短縮するよりも√2倍の効果があるということです。
アリガタの溝加工(深さ2mm)により、D(鏡筒間隔)を4mm短縮することに成功しました。
このまま組み立てるとすると、D(鏡筒中心間隔)=69+95(鏡筒径)=164mmで、目幅レンジ=60~82mmになります。 ぎりぎり放置できないでもないですが、69mmを65mm以下に加工して、バックフォーカスを最大限確保したいと思います。
BINOでは、天頂時に内側の合焦ノブがピラーや脚と干渉することが多く、普通、内側のノブは撤去するか、もしくは、鏡筒ごと少し回転させて合焦点ノブ軸を傾斜させるか、真横、もしくは天位置に移動させることで(干渉を)回避させます。
本来のアクセサリープレートが(依頼者の方がお送りいただいた状態のまま)セットされていますが、これは撤去すべきと考えています。中軸架台は、”空間に浮かぶ2本の鏡筒”という極限までシンプルなスタイルが売りですので、このプレートがあるとそれが台無しになります。
必要なアクセサリー類のセット方法は、私がこれから考えます。