15cmF5-BINO(V-12) COMPLETED !

90Φ差し込み仕様にカスタマイズされた15cmF5鏡筒用のキャップ(EMS-UXLを外した所にはめる)を作りました。
 たかがキャップ?されどキャップ。無くさないでくださいね。

 本来は、ドローチューブ外径=100mmなので、普通の100Φ用のポリキャップを被せれば良いはずなのですが、ドローチューブ手前端に摺動メカの部品がセットしてあるため、使用できません。差し込み用の90Φの市販キャップがあれば良いのですが無さそうです。また、90Φバレルのパーツを潰して加工すれば、立派なキャップになりますが、コストがかかり過ぎます。 ということで、新たに作ったのが上の画像。3t×90Φのパイプに90Φ用のキャップをきつくはめて、楽に挿入できるようにパイプの一部を旋盤加工した物です。

キャップにロゴを入れました。 これで無くされる確率が減るかな? ^^;

The best but the coldest night with the 20cm-BINO; BY Ichiro-san/ 最低気温の最高の夜(20cm-BINO)

またまた、貴重なご体験をご自身のブログでシェアしてくださいました。

Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント;
 大口径ドブでの遠征観測はすでにマニアに浸透して来たようですが、20cmの屈折式のBINOをこれほどの稼働率で運用しているのは、多分、世界広しと言えども、彼だけだと思う。
 観測を楽にする工夫はもとより、防寒対策まで、非常に価値ある情報をご提供いただきました。

FS60-BINO follow up report by Mr. N

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント;
The sliding platform was simplified from the original one formerly reported.
4.8 kg total weight without the finder is said to be fulfilled.
The original focusers were also replaced for the helicoid type, too.

スライドマウントを大幅に減築したことで、BINO本体重量(ファインダー除く)4.8kgを達成されました。最初のご投稿と比較していただくと、外見もずっとシンプルになりました。
フォーカサーもヘリコイドタイプに交換され、軽量化に貢献したそうです。

今回はアナログ式の傾斜計や方位計をセットしておられます。デジタル式のそれは多く見かけますが、アナログ式をセットしておられるのを見るのは初めてで、新鮮でした。 デジタル式の方がコンパクトですが、敢えてアナログ式にされたのはなぜでしょう?

 まずは、最終的にご希望のスタイルに落ち着かれましたこと、おめでとうございます!!
 一通り観測されましたら、ぜひ続報をお願いいたします。
  独創的なご投稿、ありがとうございました。
(先日、海外の方から、「FS60でEMSは合焦しませんね?」という問い合わせがありましたが、多忙だったこともあり、うまく説明できませんでした。今度同様の問い合わせがあれば、このリポートのリンクをお示しすれば、工夫次第で合焦することが一目瞭然ですね。)

MK105-BINO completed !

 マウントからEMS-UL、アイピースまでスタンバイして待たされること1か月ほどでMK105鏡筒が入荷しました。 この手の普及タイプのマクストフが、惑星等、並の短焦点屈折を凌駕する見え味なことは、MAK127で体験済みで、「普通に作られた小中口径のマクストフ」が中高倍率の用途に有効なことは分かっていたので、高倍性能には全く興味がなく、どこまで低倍に迫れるか?何ミリの射出瞳まで利用できるか?ということだけが関心事でした。
 せっかくBINOを作るなら、惑星だけだともったいない、それよりはるかに長時間観察する地上風景や星野散策でどれだけ快適に使えるか?
 ご承知のように、マクストフは、F値が大きい。MK105の公称焦点距離=1365mmだ。
F値は、F13ということになる。この時点で敬遠するマニアも少なくないと思う。 しかし、現実はさらに厳しい。シュミカセも同様だが、この手の光学系は、屈折望遠鏡に例えると、主鏡が対物レンズで、副鏡がバローレンズになる。つまり、バックフォーカスを延ばすために、主鏡を前に出すということは、バローを前に出すのと同じで、合成焦点距離が長くなる。だからEMSに限らず、長めの光路長のアタッチメントを介すと、F値は公称値よりも大きくなる。(F10のシュミカセでEMS使用でF12くらいになるのは経験済み)
  で、結果はどうだったか? EMS-ULにPLÖSSL-56mmを装着して射出瞳径をノギスで目測してみたら、約3.6mm、やはり4mmは難しかったか! 倍率は 105/3.6 ≒29倍。30倍以下は達成できた。
 それから合成焦点距離を算出すると、1624mm、F15.5だった。

 次に、ほぼ2インチバレル内径一杯のPLÖSSL-56mmの視野環が、許容できるレベルまで確保できるのか?(ケラレ) この視野のケラレは、望遠鏡のF値によって大きく変わることをご存じない方が多いが、実は、Fが長いほど目立つというジレンマがある。 そして、ケラレは予想よりも少し大きかった。

写真に撮ると容赦なくケラレが誇張される気がするが、実際はこれほど極端ではなくて、EMSのミラー形状のために、鼻側が三日月状に欠ける。双眼の場合、特に星野だと、左右で視野を補い合うこともあって、これでも結構使えることは知っているが、同時に、マニアさんはウルサイことも承知している。^^;  そこで、38mmΦの制限絞りを2”バレル内径にねじ込んで見た。

F5くらいの短焦点屈折なら、こうした細工は不要だということが分かっているが、F15だとさすがにケラレる。 この38mm絞を装着して、同じ山頂のアンテナを見たのが次の写真。

これで問題ないレベルまで視野縁が真円になった。


霧雨が降る中での、店の前の水銀灯のポール。錆びた部分の詳細の見え方が超絶だ。(iPhoneの手持ち撮影では再現できない。)

旧市庁舎の解体で見えるようになった、NTTの電波塔。当然ながら色収差の片鱗も見えない。

 MK105の接眼部の構造の情報がなかったが、届いてみたら、簡単に対処できた。
接眼部31.7Φ用スリーブを外すと、42mmP=0.75のオスネジだった。(ほぼ予想通り)
有り合わせのパーツですぐに対処できた。
 使用するアイピースの最長焦点距離は、それぞれに流儀があるでしょうが、このシステムで、38mmのイメージサークルが確保できることが分かりました。
 しかし、いつも思うのだけど、もともと低倍が苦手なカタディオプトリック鏡筒、なぜ最初から2インチ対応にしておかないのかな?