Center focusing system (Hybrid Bino) / センターフォーカスの部品(ハイブリッド15cm-BINO)

The parts in the left photo will slide as a unit according to the center helicoid system to make a focus. The difference between left and right can be canceled by adjusting the IPD helicoid tubes.

左の写真の部品が一体となって前後に動いてフォーカスを合わせます。 左右の視度に差があれば、目幅へリコイドで補正できます。 考え方は先のTOA150-BINOと同じです。

Center focusing system in the making (Hybrid Bino) / センターフォーカス機構製作中(ハイブリッド15cm-BINO)

Here are the hints to understand the mechanism.
1. The shaft will not turn.
2. The helicoid inner tube (black part) will not slide, but only turn,
3. the outer tube will not turn, but slide according to the turning of the helidoid tube.

以下、メカニズムのヒントです。
1.シャフトは回転せず。 完全固定。
2.内筒(ヘリコイド部品、黒い部分)は回転のみで、前後に移動しません。
3.外筒(アルミ合金の部品)は回転はせず、(2)の内筒の回転に従ってシャフトに添って前後に移動します。
((3)にはメガネ型プレートが取り付き、回転を阻止するので、前後にしか移動しない。)

当然ながら、素材の大型双眼鏡の頭部は、EMSを接続することを前提にしていませんので、末端構造はその目的には実に不親切なものです。^^; しかし、困難であるほど闘志が湧くものです。^^; 知恵をしぼれば、不可能はありません。

(余談ですが、手作業に手先の力は重要ですね。 特にステンレスシャフトへのダイス切り等、結構力を使いますが、最近のトレーニングの成果を実感します^^;。)

Hybrid EMS-BINO; EMS-UXL completed!! / ハイブリッドBINO; EMS-UXL 完成 !!

EMS-UXL is completed, and the center-focus system is under planning.

EMSが完成したとは言え、このBINOが完成したわけではありません。 持ち込まれた鏡筒部は、天体望遠鏡ではなく、市販の大型双眼鏡の対物ユニットであり、前回のSWAROVSKIのユニットのように都合良くインナーフォーカス機構が装備されているわけでもありません。末端もそっけない鋳物ハウジングのままで、後続のパーツを接続する足掛かりもほとんどありません。 つまり、フォーカシングシステムをゼロから構築しないといけないわけですが、設計はほぼ煮詰まりました。

(因みに、心配していたバックフォーカスですが、むしろ長すぎる(余る)ほどで、光路長に於けるEMSの優位性を再認識いたしました。ただ、予想外に鏡筒全長が長くなるため、LX200マウントのフォーク長では天頂時にEMSがマウントに干渉する恐れが出て来ました。しかし、このシステムでは、たとえ仰角制限を多少設けても(多分コントローラーでデジタル的に設定できるはず)、オリジナルのシンプルな外観を崩さないのが正解だと考えています。)

Hybrid EMS-BINO; Commercial 15cm Binocular Head and EMS !! / ハイブリッドBINO;市販大型双眼鏡対物ユニット+EMS !!

Here is another larger Hybrid Binoscope; Commercial 15cm binocular head and EMS.

単体のEMS扱いかどうかの微妙な案件であり、BINO受注の系列とは別個に1年もお待たせしていたのですが、いつまでも放ってはおけません。^^;EMSの合体は簡単なのですが、LX200マウントに載せるのをお手伝いする”ハメ^^;”になりました。 乗りかかった舟、仕方ありません。 この素材の双眼鏡パーツは、笠井さんで扱っている15cm90度対空の双眼鏡の試作品?か何かの放出品だったそうです。 しかし、この前部だけでもとてつもなく重く(私が言っているので間違いありません。^^;)、力自慢の人でないと、使えないレベルだと断言できます。^^;

しかし、私がお手伝いするからには、使えるようにしないといけません。写真のような強力アリミゾをCRADLEのベースプレートに作り付け、クランプレバーが下面から操作できるようにしました。 理想的な構造にしたつもりですが、これでも、装着時にはCRADLEが動き易いので、慣れが必要です。

Another Swarovski ATX95-BINO / Swarovski ATX95-BINO 3台目

The two oculars this client had sent to me in advance seem to be the best match for this binoscopoe, in my opinion.Koenig 32mm offers specially high contrast and the calarity of the field. Though there was some distortion to be seen, it would be no problem in the night sky.

Swarovsky’s Zoom was superb with this binoscope. No distortion could be seen and gives very clear image to the edge of the field through the full range of the magnifications.The barrels of the both should be cut short so that they would not touch the mirror edge.(See the right photo.)

今回持ち込まれた2種類のアイピースは、(私の感触では)このBINOに最高のマッチングだと思いました。ケーニッヒ32mmは、視野のごく周辺の崩れや糸巻き状の歪曲等はあるものの、その単純な光学系(レンズ枚数が少ない)ならではの抜けの良さが際立っています。

Swaroのズームは、さすがに同一メーカーのマッチングのせいか、それ自体が優秀なのか、視野の全域で均一な結増性能を示していて、素晴らしいです。倍率の全ストロークで光軸もピントも微動だにしません。 ビルの直線もほとんど曲がらず、歪曲がほとんどありません。 複雑な光学系のはずですが、それを感じさせないヌケの良さがあります。低倍時の見かけ視界が狭い点はあるものの、アイレリーフも十分で、全ての焦点距離でメガネ装用の私が余裕で覗けました。

両アイピースとも、EMSのスリーブ類とアイピースのバレルを加工しないとこのBINOでは合焦しません。 防塵フィルターも観察時には撤去します。左の写真はSwaroズームのカスタマイズの図です。バレルが単体で外れないので、切断には周到な準備が必要でした。

Back-Focus saving (50ED;KOKUSAI-KOHKI) / バックフォーカスの確保(50ED;KOKUSAI-KOHKI)

I would often say “Never go panic when you find the original back-focus to be too short for the EMS.”.Here is a good example. Photo 4 (from left) shows that the original back-focus is only 108mm that is far less than “120mm” EMS-US or UM requires with no margin. 130mm or longer back-focus is desirable for the EMS-US(/UM) to use it with a margin of about 10mm.

In this case, minus profiled adapter is the answer, but how would you deal with it?The answer is the male flange of 2″ in diameter that will fit directly into the EMS housing.

EMS単体のご注文は常に最優先で、ほぼ即納を堅持してまいりましたので、今回もそれに従っています。(BINOの方、ご理解くださいませ。)さて、バックフォーカスが108㎜しかなく(写真4)、しかも31.7φスリーブのみです。 また、ドローチューブは細く、2インチバレルが挿入できません。EMSのバレルをショートタイプ(12㎜)に交換しても、バックフォーカスは遠く及びません。 あなたならどうされますか。

結論から申しますと、アダプター側(鏡筒側に接続)に2インチのオスフランジをセットし、EMSのハウジングを直接それに被せることで、EMS-USで(無限遠で)8㎜の余裕を残しました。(つまり128㎜のバックフォーカスを確保)

今回はEMSを特殊なメス接続にしたので、普通ならバレル先端にセットする内径30mmφの遮光環が取り付きません。 遮光環がなくても 致命的な問題は生じませんが、どこか取り付く所はないか探してみました。 すると、幸いなことにドローチューブ内径にP=0.75のネジが切ってあったので、それに合わせて遮光環の外周を加工して、独立的にセットしました。(写真3、5)

Cutting short of the eye-piece barrels (SWAROVSKI X95-BINO) / アイピースバレルの切除(SWAROVSKI X95-BINO) 

Low profiled 2″sleeves and shortening of the barrels of oculars are effective in making focus with the SWAROVSKI X95-BINO.

Leica-Zoom等が裸眼(個人差あり)で無限遠にもうちょっとでフォーカスしないとのことで、追加工を施しました。右の2つは2インチスリーブ(短33mm(標準は58mm))に奥まで入り、左(P027)のバレルは8㎜ほど挿入しきれない部分が上に残ります。 この状態で、左の2つは同焦点になります。(PO27mmは、バレル先端が防塵フィルター枠に乗る状態で止まります。左の2つのアイピースのバレルはそれぞれ、6mmと11mmずつ切削トリミングしました。言葉使いの便宜上、タイトルには切除と書きましたが、このくらいの短縮ですと、切削が合理的です。慎重にジグを用いて加工したのは言うまでもありません。)

一番右のLeica-Zoomは左2つのアイピースに対し、4㎜ほどピントが内に来ます。 追加工後も、強度近視の方は裸眼では合焦が厳しいかも分かりません。(追加工により2mm光路長を短縮) 上記は、全て防塵フィルターを付けた状態ですので、防塵フィルターを外し、より短い2インチスリーブ(28㎜)を用意すれば、ピントはさらに5㎜ほど余裕が出ます。

Low profiled adapters for the Leica Zoom (SWAROVSKI X95-BINO) / ライカズーム用 アダプター(SWAROVSKI X95-BINO)

Being asked for making low profiled adapters for the Leica Zoom eyepieces, I hit on a universal solution rather than a specialized one.The result is the low-profiled normal 2″ barrel and the low-profiled 2″ sleeve.

SWAROVSKI X95-BINO用のライカズーム 用アダプターのご依頼を受け、当初は当BINOに特化した物を考えましたが、一般的な解が見付かりました。

それは、ライカズーム側に、EMS純正の31.7→50.8ADを追加工したアダプターを、瞬時の着脱を前提に取り付けるもので、この方法ですと、そのまま他の望遠鏡にも共用できます。 EMS用の2インチスリーブは、当然ながら、ライカズームの挿入部先端が防塵フィルターに触れない最小限の高さ(33㎜)にし、上記50.8㎜ADも防塵フィルター枠と干渉しないぎりぎりの(挿入長)15㎜にしました。 アダプターが短いですが、浅い溝があることと、2インチスリーブが真鍮バンド式クランプになっているので、問題ありません。

同時に、PO27㎜用のアダプターもご依頼いただきましたが、こちらは上記33㎜高のLOW-PROFILE 2インチスリーブが共用でき、ピントもほぼ同焦点になることが分かりました。

Customizing the EMS-US set adapting to the smallest IPD,”51mm”!! / 最小目幅51mmへの挑戦!!(EMS-US)

The standard housing of the EMS is 59mm in the outer diameter, and 50.8mm in the inner one.So, it seemed to be almost impossible for the standard housing to adapt to the smallest IPD of 51mm, or at least to be required the large trimming of the housing and the repainting afterward.In spite of the negative estimations, I found a good solution to get the minimum IPD of 51mm without trimming the housing at all. The answer is the eccentric 2-inch cap. Of course I should shift the mirror to some extent to the lower side in advance.That’s “Deceptively Easy” isn’t it?

「瞳孔距離 51mm の家族に双眼視の感動を味あわせたい!」 そんな真剣なご相談を受ければ、一肌脱がないわけには行きません。^^; さらに防塵フィルターも設置されたいとのことで、頭をひねりました。 まず、EMSの標準ハウジングの外径=59mmで、目幅方向対面部のトリミングが最初から施してあるため、 アダプターを少しトリミングすれば、57mm程度までのカスタマイズは簡単です。 ところがそれ以下になると、今度は塗装済みのハウジング自体を削らないといけません。ハウジングの内径は50.8mmあるため、一定の壁厚を残せば、54mmくらいまでが現実的なところです。 それにしても、トリミング部の補修塗装等、頭が痛いものです。

いろいろ考えた結果、良い方法があることに気付きました。 それは、31.7ADの基部の2インチキャップの36.4φ,P=1ネジを偏心させることです。EMSのハウジングは、ミラーのセンタリング移動も出来るので、金物の偏心に即してミラーをシフトすることが可能です。(と言うか、ミラーのシフトでカバーできる範囲の2インチキャップの偏心で51mmが達成できるということです。)

この手の加工はCNCフライスの真骨頂で、今回もヘリカル加工が功を奏したことは言うまでもありません。

以前は、20年以上前に特注した36.4φ,P=1のタップを多用していましたが、それを使うよりもずっと能率的かつ正確です。 このタップ、数年前に見学に見えた(望遠鏡関係の)加工業者さんにお貸ししたきり返って来ませんが^^;、ヘリカル加工を習得してからはタップがなくても困らなくなりました。(停電時やマシンの故障時以外は^^;)

SWAROVSKI ATX95-BINO completed!! / SWAROVSKI ATX95-BINO、完成!!

SWAROVSKI ATX95-BINO is completed. But, one of the objective unit is kept by the client (not here) and this photo actually is the composite one of the left and the right unit.You can see how I have treated the annoying bayonet.

SWAROVSKI ATX95-BINOが完成しました。 ただし、今回当方でお預かりした対物ユニットは一個のみでしたので、左の完成写真は、左右仕様でそれぞれ別々に撮影した写真の合成です。依頼者の方がBINOの上級者になられますと、こうした芸当も出来るようになります。

左のアリミゾは前後軸で、右のアリミゾは左右軸に配置しており、従って左の鏡筒は前後のみに移動出来、右の鏡筒は左右のみに移動できるようになっています。つまり、簡易な目幅調整が非常にシンプルな構造で実現しています。 光軸の初期調整は、左のアリミゾが水平方向の微調整を、右のアリミゾが上下方向の微調整をそれぞれ受け持ちます。 運搬用ハンドルユニット(兼ファインダーベース)は今、アルマイトに出しています。 (多分、アルマイトは今日仕上がると思うので、今日中に発送できると思います。)

今回のBINO作りでの最大の難関、かつ解決への核心は、いまいましい^^;バヨネットをどう扱うか、ということでした。理想的なのは、純正のオスのバヨネットに完璧に適合するメスのバヨネットを作ることですが、これは加工のハードルが高過ぎたことと、それだと構造的に十分にlow-profileに出来そうになかったため、それは早々に回避しました。

そうなると、バヨネットの爪の奥の細い径の所に固定ビスを当てるのが常識的な考えかと思いますが、それだと、対物ユニットにEMSを圧着させることが出来ません。 そこで、私は、一見あり得ない方法に打って出ました。ローレットネジの先端ポリアセタールがバヨネットの爪の裏側ではなく、またバヨネットの爪の真心でもなく、爪の厚みの奥の角線に当たるようにしましたが、目算は適中しました。 こうすることで、バヨネットがテーパフランジと同じ役割を果たすわけです。

さらに、バヨネットの爪を逆手に取り、上の画像の赤い矢印で示したアジャスタブルな突起を配置することにより、EMSの固定アングルに完璧な再現性を持たせることにも成功いたしました。

黄色い矢印は、EMSの接続フランジを固定するものです。 ここを分解することはまずありませんが、アダプターの内部構造が見えるように分解して撮影しました。 実際には、アダプターはEMS側に常にセットして、接続の再現性を持たせます。