upgrading the 31.7mm size diagonal / 31.7天頂プリズムのアップグレード

I will show you the gimic of enlarging the entrance opening from 28mm to 30mm.  Futile effort for getting only another 2mm of the opening??  Absolutely No! Just compare the before and after images shown in the last photo.

ある目的のために、31.7mm天頂プリズムのバレルを2インチ化する加工を施しました。 「31.7→50.8ADを取り付ければ同じことだ。」ですって??、とんでもありません。オリジナルの31.7バレルは内径が28㎜しかなく、さらにバレルの長さの先端がそれで制限されているのに対し、本来の31.7バレルを撤去して2インチバレル仕様にすると、ちゃんとプリズムの入射面辺りで30㎜の入射窓径が確保できるのです。 わずか2㎜の違いですが、面積の印象は、最後の写真で比較いただけば一目瞭然です。

 

上は内蔵するプリズムを分解したところですが、プリズム自体の幅は34㎜あります。ハウジングの穴径を拡大すれば、33㎜φくらいまでの入射窓径が可能ですが、今回は無難に元のネジ穴径である30㎜のままにしています。

 

単体で使用するのであれば、ここまでやる必要はありません。しかし、11/14の記事のようなことに挑戦する場合は、最初のプリズムの開口径を最大限確保する必要があるわけです。わずか2㎜ほどの拡大ですが、この改造により、F5の対物の軸上口径が確保できるようになりました。

(15cmF5-BINOの製作の手を休めてはいません。90φ末端スリーブの材料の入荷を待つ間に作業しています。)

EPS; Innovative Erecting Prism System / 画期的な正立プリズム

I have made an experimental optical device that is extremely beneficial for the learner of Optical System. At the same time, I would like to announce the unprecidented Erecting Prism System,”MATSUMOTO-PRISM” that I beleive I have invented.
Amici prism with rhomboid prism on top is not new and used on the recently released APM100/120-90deg. binoculars, as you know.
My idea is quire different from it, despite that 4 relfections are used incluging one Amici.
The shorter the better is the distance between Amici and eye-piece, and the best position of AMICI is  just under the eye-piece. The longer distance from eye-piece means the larger AMICI required. In the case of my Prism System, the AMICI locates just next to the eye-piece and gives the enough lateral shift in combination with the mating right angle prism as a unit. The point is that the second group of “2+3″(one right angle prism+Amici; 3 reflections in total) in the position above will not cause any image rotation by the motion of IPD change. In general, any odd number’s reflections system in U-return won’t cause any rotation of the image, just like the even nuber’s reflections system in the same direction won’t cause any  image rotation either.
I will tell you just to be sure that I am not shifting from EMS to above mentioned new prism system, but just wanted to suggest my new idea to you, from my accademic interest.
Studying other erecting system will lead to admit the speriority of the EMS in the end.
 2回反射のEMSよりシンプルな正立系はあり得ませんが、多忙な仕事の合間にちょっと脇道に逸れてみました。(滅多にない気分転換なので、お許しを)
(2回反射で正立像が得られる)EMSは基本的な光路構造はもう変えようがありませんが、「仮に4回反射の条件で新規な方法がないものか?」ということについて、思考実験を 重ねたことがあり、ずっと以前(20年以上前)に到達していたアイデアをこの度試作して検証しました。
4回反射の内の2回は、EMSもしくはアミチが入るのですが、残りの2回をどう処理するかです。広く知られた方法は、アミチの上に菱形プリズムを配置して光路 長変化の無い、接眼部回転による目幅調整を実現したものです。しかし、この方法は、アミチプリズムが接眼レンズから相当遠くなり、光束が太くなる上にダハの悪影響が顕著になるため、倍幅の巨大なアミチを用意して、稜線を光路から避けて使用することが多いようです。
 私の着眼は、アミチ(or EMS)と加算する2回反射を分けてしまうのではなく、アミチと直角プリズム(1個)を合体させて一つの ユニット(すなわちコーナーキューブ)を構成するものです。この3回反射の逆視系(光路が180度折り返す)は、全系を回転させても像が回転しません。 これを上の写真群のように使用すると、 光路長の変化のない目幅調整が実現すると共に、アミチをアイピースのすぐ下で使用でき、ダハの影響を最小限とすることが出来ます。このことが、一般の双眼鏡の工業的な 製造過程でどう意義があるのかは分かりませんが、少なくとも新規な正立プリズムの提案になるのでは?と思うわけです。
少なくとも、自作マニアが、市販のプリズム(EMSを除く)だけを組み合わせて現実的な90度対空のBINO(ファインダーBINOを除く)を自作したい場合の良い解決策ではないかと思うわけです。 これを発表しても、私に直接的利益はありませんが、どなたかが先に発表される前に、私のアイデアとして公開しておきたかったわけです。^^;
このプリズムのその他の特長は、総光路長に対して、かなり大きい最大横シフト量が確保できることです。写真の試作品は31.7サイズの天頂プリズムとアミチプリズムを使用して、 光路長≒160㎜ですが、最大(片側)横シフト量≒62.5㎜もあり、目幅=60㎜の時の最大“D”=185mmとなり、単純計算では口径15cmクラスの鏡筒まで射程に入ります。F値の極端に小さい 対物には向きませんが、(この31.7サイズのプリズムでも)F6付近以上であれば軸上の口径は確保します。 口径30㎝前後までのBINOであれば、常識的なEMSの延長で対応できますが、 口径が1m前後以上のBINO等、通常のEMSの拡大コピーの実現が困難になる場合や、集団での使用等で光路長変化のないシンプルな目幅調整が優先される場合には、有望なソリューションに なると思います。
 もう一つ、Fの大きい太陽観測用のBINOにも使い道があるかも知れません。(構成直角プリズムの一つを太陽用と交換) また、昨今のアイピースの巨大化に対して、より低重心で接眼部が収まることも二次的な効用と言えるでしょう。
(写真の試作品は、BINO自作マニアの教材として格好の装置ですが、日々の仕事が待っているので、しばらく封印することになりそうです。4回反射としては最もシンプルで現実的なシステムに 見える同プリズム系であっても、EMSを見ると、いかにシンプルにBINOのほぼ全ての要素が網羅されているかが良く分かります。多少月謝を払って遠回りされても、それを理解するためにも、こうしたオモチャをいじってみる 価値はあると思っていますが・・・。^^;)

Two pairs of the EMS-UXL sets completed

Mirrors ready to be installed into the housings:

ミラー台座はすでに各ミラーの裏側に固定してあります。エッジングからコバ塗りまで、細心の注意を傾けて作業しています。最終的に微細な傷等があったにせよ、それは製作者が許容したものだとご理解ください。(当然ながら、実用的に問題があるミラーは使用しません。)

The first stage of the assembly:

大型ヘリコイドは、大型ハウジングに直接取り付けることも可能ですが、今回の2例では、8mm高のスペーサーを使用します。

Two pairs of the EMS-UXL sets completed:

One is for the US,TEC-140, and the other for the 15cmF5-BINO.

EMS-UXL 2セットです。 一組は米国向け、TEC-140に使用されるそうです。

もう一組は、15cmF5-BINO用です。月末にお引き取りに見えるということで、時間的猶予をいただきました。(EDT130-BINOもまだお引き取りいただいていないので、現在、珍しく2台のBINOが当店内で依頼者の方をお待ちしています。ご見学いただく絶好のチャンスですよ。^^)

Eye Booster / 巨人の眼(テレコンBINO)

Base holes being made. 下穴工程。

Steps are being processed on the base holes. 段差工程。
Thread milling being processed. ネジ切り工程。
Outline milling being done. 外形工程。
10 pieces of the plates are finished. 10枚仕上がり、これよりアルマイト工程です。
Front view. 対物側。
Eye-side view. 眼側。

The IPD is 70mm because of the diameter of the lens. But, because of the extra-large eye-lenses and the excellent off-axis performance, there was no strain even for me of 62mm of the IPD. Your eye performance will be boosted up to twice, as if you became 12-feet of the Giant, that must be a thrilling experience.

テレコンの外径から、目幅70㎜(固定)が最小限界でしたが、アイレンズが過剰に大きいことと、軸外性能が良いので、目幅62㎜の私が使用しても違和感はありません。

(こうした受注は極力お断りしていますが、BINOのリピーターの方のご依頼だったこと、また一定数量をご依頼いただいたこと、また私自身が以前からやってみたいと思っていたことが合致してお引き受けしました。暇だったわけではありませんが、先に延ばしていたらいつ出来るか分からないので、直ちに仕上げました。^^;)

EWV32mm comes back as “MASUYAMA32mm”

I do not like the new eye-ring that consumes some of the eye-relief.
まず、このアイリングはアイレレーフを消費していて、改悪だと思った。

But, later found it was replaceable.
でも、簡単に取り外せることが分かった。

The field stop is as large as 47mm as before.
視野環径は以前の通り、47mm。スペック表示の85度は相変わらず??ですが、(正のアイピースとしては)2インチバレルで最大限の実視界を確保していることには間違いありません。(見かけ視界の上げ底表記はほぼ全メーカーがやっているので、仕方ないでしょう。)
低倍広角用として、非常に抜けの良い快適なアイピースだと私は思いますが、視野周辺までの点像等を最重視する方はまた違う選択肢があるかも知れません。ただ、双眼使用では、目幅によって外径の制約がありますし、このコンパクトな32mmは少なくともBINO用の低倍用アイピースとしてお勧めできると思っています。

Warning against false spec display on FOV / 上げ底表記にも限度がある!

Makers seem to be well aware that the more FOV display will promise the more sales.
It is very like actors or singers fudging on their height for their popularities. But I think they never fudge by inches, for fear of the fudge to be exposed, while there seems to be so many eye-pieces in the market  as too much FOV displayed in the specs.
アイピースの見かけ視界表記、売れ行きを大きく左右するので、少しでも背伸びしたいメーカー/販売店の気持ちは分からないでもないが、ちょっと度が過ぎやしませんか? と言いたくなることが多くあります。
下の図のようなディストーションがあれば、見かけのA’はAが間延びしただけですが、A’の円を見かけ視界だと主張するのが許容されているように見受けます。
これだけでも、実視界×倍率=見かけ視界(見かけ視界÷倍率=実視界)の計算式を破綻させますが、こんなのはまだ可愛い方で、視野環の内径であり得ない見かけ視界表記をしているアイピースも非常に多いように見受けます。一度製造中止になり、改良?されて再開されたアイピースがありましたが、表示を正常(正直)に戻すチャンスを放棄されたようで、残念でした。^^; 数式の提示は割愛しますが、正のアイピースであれば、視野環内径をノギスで測定すれば、焦点距離から見かけ視界は簡単に算出できます。(Arctangent)
正直なメーカーがほぼ皆無の現状では、消費者は視野環の内径で判断しないといけないようです。(負のアイピースだと測れませんが。)