Finder bases are set (TOA130-BINO)

 四時半と七時半の所にも、ハンドル用のベースのためのネジを切っておきました。今日はこの作業だけに数時間費やしました。
 このバンド、見事に穴だらけなんですが、ついでにファインダーベース用のネジ穴も開けておいてほしかった。^^;

TAKAHASHI-FC100DZ-BINO/ タカハシFC100DZ-BINO完成!(栃木県N様)

 去年の10月に EMS-ULS (R+L pair) 目幅ヘリコイド付 を注文しました。それと同時にタカハシFC100DZ鏡筒2本を発注しました。EMSはすぐ納品されましたが、筒は発注から8ヶ月かかってやっと届きました。
 タカハシは「FC100DZ」を発表したものの、所定の精度のレンズが磨けず、
悪戦苦闘したようです。ようやく最近、受注が再開されました。現在のFC100シリーズは、タカハシにしては軽くて筒も細いので、双眼望遠鏡に適しています。「DF」の方が焦点距離が短くて軽いので双眼望遠鏡向きです。
 EMSも2インチスリーブ用で十分です。でも、「DZ」の方が星像がシャープなようです。
 私はこの筒で直焦点撮影もしたいので、「DZ」で65mmスリーブにしました。(65mmスリーブ用のレデューサーを持っていたりもします)

 FC100DZは、ドローチューブ内径が63mm程度ですが、ドローチューブ後端に72mmのネジがあります。
 そこにねじ込める65mmスリーブを作りました。EMS-ULS+Masuyama32mmで、ドローチューブが2cmほど出たところでピントが合います。鏡筒を短く加工する必要はありません。これだけ余裕があれば、どのアイピースでもOKでしょう。
 架台は iOptron AZマウントPro + リンクス製ブラケット + リンクス製ポータブルピラー脚。
 ブラケット天板にフライスで2本の溝を掘ってもらい、そこにアリガタレールをはめ込んで平行を出しています。
 アリガタ上面からボルトを入れて、天板下側でナットで締めています。当初は、撤収時は鏡筒を1本ずつ外すことを考えていましたが、
それよりも天板ごと外して、2本1セットで持ち運んだ方が楽だと思いました。合計8kg程度なので、老人になってもなんとか運べます。

 iOptron AZマウントPro を使ったことがない人は、これの使い勝手がどうなのかを知りたいと思います。
 結論から言うと、10cmまでの双眼望遠鏡での観望や13cmまでの屈折鏡筒での観望や写真撮影をするには、最高の架台です。

 架台の電源を入れると、自動的に鏡筒が天頂を向き、水平回転軸が360°回ります。その間にGPSから各種設定情報を取得します。
 1回転した後、そのとき地平線上にある一番明るい天体(太陽以外)の方を向きます。このとき多少ずれているので、ハンドボックスでその天体を視野中央に入れます。これでアライメント完了。この後は、ハンドボックスに目的の天体を入力するか、選択肢から選べば、自動でそちらを向いた上で自動ガイドに入ります。
 また、この架台はWi-FiでiPadやiPhoneにつながるので、それらにSky Safariを入れておけば、星図画面にタッチするだけで自動導入できます。
 自動導入した天体が視野中央からズレていたら、ハンドボックスで中央に持っていってアジャストすれば、そこから次の天体に行くとき、正確に向いてくれます。

 写真を見てわかる(?)と思いますが、電源ケーブルがありません。架台にバッテリー内蔵で、フルチャージしておけば、一晩中動き続けます。
逆に、ACアダプタをつないだまま使うと、ACアダプタのケーブルが脚に巻き付いて、ケーブルが切れるかコネクタが折れます。
 この経緯台は、上下回転軸のクランプはありますが、水平回転のクランプはありません。つまり、水平回転はモーターで回すしかありません。
しかし、モーターの回転スピードは10段階(9段階?)で簡単に変えられて、最高速で回せば、手動で回すのと変わらないくらいの速さで回ります。
エンコーダーを内蔵しているわけではないので、上下回転軸も、最初にロックしたらクランプを緩めてはいけません。

 先に、写真撮影にも最高の架台、と書きましたが、経緯台で写真撮影? と思われる人がいるかもしれませんね。30秒以内の短時間露光を繰り返し、
それらを加算合成すれば、長時間露出の写真と同等以上になります。経緯台ガイドですから、長時間ガイドになると写野が回転します。
 しかし、ステライメージで加算合成すれば、その際に写野の回転も補正してくれます。私は、そうやって撮影した画像は、写野円1°とか3°とかの円形写野にしています。そうすると赤道儀で撮った写真と何ら変わりません。私がやってみた範囲では、f=700mmで20秒露出程度までは、連続100コマ撮ってガイド失敗ほとんどなしです。

 FC-100DZ BINOで、やっと地上の景色ですが、見られました。とてもきれいな像です。右側EMSの光軸調整ネジも、ごくわずかに動かすだけでOK。
リンクス製ブラケットもポータブルピラー脚も快適です。これで星を見たいのですが、北関東の夜は全く晴れません。

 文章の半分以上が AZマウントPro の紹介になってしまいましたが、素晴らしく便利な経緯台なので、販売終了になる前に買っておいた方がいいと思います。
 松本さんからEMSを購入して8ヶ月かかりましたが、やっとBINOとして使えるようになったので、ご報告まで...
FC-100DZ BINO としてのレポートはまた別の機会に。

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント;

 APM175-BINOを始めとした多くのBINO製作のご経験のある、栃木県のNさんのご投稿です。
一般的には、マニアは小口径からスタートして、徐々に大口径を目指すのが通例ですが、一度大口径を達成すると、稼働率の低下から、最終的には少し口径を妥協(中口径?)した落とし所に落ち着くことも多いようです。
 今回のNさんのBINOは、まさしくそうした事例で、皆さんにも大いにご参考になるものと思います。
 架台の”iOptron AZマウントPro”については、私から無理を言って、特に詳細に解説していただきました。
 Nさん、この度は大変意義あるご投稿をありがとうございました。続報を楽しみにしております。

Urgent News! / 緊急ご報告

The series of the EMS will be evolvedly reorganized very soon.
The detail will be announded in due course.

EMS for the single use;

1.EMS-US will be discontinued in mid-July.

2.EMS-UMA will represent the smaller EMS which is equivalent to the former EMS-UM, and EMS-UMB will be 2″(&31.7AD) sleeve version of the EMS-UM.

3.EMS-UL will have no change.

4.EMS-ULS will be formally discontinued. But repeaters can place the special order.

EMS for the binocular use;

1.EMS-US SET will be discontinued in mid-July.

2.EMS-UMA will represent the smaller EMS which is equivalent to the former EMS-UM, and
EMS-UMB is 2″(&31.7AD)sleeve version of the EMS-UM.

3.EMS-UL SET will have no change.

4.EMS-ULS SET will be formally discontinued. But repeaters can place the special order.

5.EMS-UXL SET; The price will slightly goes up; from 250,000yen to 270,000yen (sale price will be 220,000YEN)

 来月中旬に、EMSシリーズを発展的に再編成します。
それに伴って、一部のEMSを製造中止し、一部の価格を改定させていただきます。
 詳細は新価格を含めて近日中に発表いたしますが、取り急ぎ、概要をお知らせ致します。

単体用EMS

1.EMS-USは7月中旬に製造中止となります。以降は、EMS-UMに統合されます。

2.EMS-UMは、旧EMS-UMをEMS-UMAとし、2”スリーブ仕様をEMS-UMBとします。
価格は旧EMS-UMより若干値下げする予定です。(旧EMS-USのように、防塵フィルターなしのご注文も承ります。それにより、旧EMS-USからの極端な値上がりは緩和されます。)

3.EMS-ULは、少し定価を上げますが、セール価格は当面旧販売価格を維持するつもりです。

4EMS-UMLも原則、中止と致します。(リピーターの方のみ特注扱い。)

BINO用EMSセット;

概ね、上記単体用EMSの変更に連動します。

ただし、EMS-ULSセットは、一応製造中止します。(リピーターの方のみ、特注に応じます。)

EMS-UXLは若干値上げします。

EMS 再編成の理由:

 EMSの構成ミラーの理想形状はほぼ1:2の楕円ですが、比較的最近まで、通常の1:√2の蒸着済み斜鏡を切削加工することで対応して来ました。
 2019年の12月より、EMS-UL用のミラーを最終形状で一定数確保し、切削工程を省いています。大量の最終形状ミラーを確保しておくことは、在庫負担の増加を意味しますが、切削工程によるミラー面への悪影響の可能性が排除でき、製作工程の軽減のメリットは絶大でした。
 同様に-US,-UMのミラーも最終形状の物を確保すべく検討いたしましたが、3種類のミラーを大量に確保するのは初期投資と在庫負担から現実的でなく、また、ミラーサイズが小さくなってもコストはあまり変わらないことから、-USと-UMを1本化することにした次第です。
 最終形状ミラーの確保により、UL同様、UMもコストアップする訳ですが、営業努力により、少し値下げすることと、ご希望により防塵フィルターを省くことで、旧EMS-USとの価格差が最小限になるように配慮いたします。

Processing of the clamp-tips (Center Mount) / クランプチップの加工

中軸架台のアリミゾクランプの面押しチップの加工です。

 Example of the jig for another purpose I made about 20-years ago.
”治具こそ命” が座右の銘です。この治具は今回とは関係なく、20年以上前に、初期の箱型のEMS-Sのミラー台座加工用に製作したものです。当時はCNCフライスはおろか、ろくな工作機械も持っておらず、当時の能力を最大限に発揮して作りました。

丸棒の端面を一定の角度で門松のようにカットするための治具です。
一度に6本仕上げることが出来ます。

Light-weight mount for the Highlander Prominar (KOWA)

 在庫が残り1台となりました。多忙のため、次期ロット製作はかなり後になりそうです。
 これも、不適切なメーカーさんの尻拭いの仕事の一つですが、テーマを与えられると、何としても解を見付けたい衝動にかられるので、自ら墓穴を掘っているような気もします。^^;