Physical ability of my youth again! / もう一度やってやる!

飛行機の中の姪は、現在九州で眼科医院を開業しています。^^;

Many of you have resumed muscle training in the period of “Stay-Home-Period” by the COVID-19.
I am also one of the guys, but I might be very few of them who decided to regain the ability of my youth again at the age of 68. Which may sound unrealistic, but I am serious.

実際、数年前まで「片手上水平」を難なくこなしていました。
この4年ほど、アームレスリングに特化したトレーニングばかりやっている間に体操種目のほとんどが出来なくなっているのに今回気付き愕然とした次第です。
まずは両手の”Planche”を目指して、本気のトレーニングの毎日。

Nostalgic housing of two decades ago (Comparison with the Current Housing) / 大型ハウジングの新旧比較

It is a good chance to show you the comparison of the old and new larger-housing of the EMS when the old one returned for the reform.
The left one is for the FS102-BINO , now it is at my place, and the right one, in white, is the current larger-housing.

The old one, left TAKAHASHI-colored one made more than two decades ago,was molded in the sand by the traditional method, and the right white one was diecasted by the modern plant which is far more precise and thinner.

You will know by this movie how difficult it was to set the maximum sized mirror into the older housing.

リフォームで二十数年ぶりに里帰りしたEMSの第1ハウジングを現行の物と比べてみましょう。
現行の物は、ダイカスト(金型による高圧精密鋳造)により、理想的な形状とサイズで最小限の重量で最大限のミラーを、極力ミラー切削なしで収納できるようになっています。一方、初期型の大型ハウジングは、伝統的な木型→砂型工法によるアルミ鋳物なので、分厚く、非常に重くなっています。型抜き状態での形状も不正確なので、1個ずつ旋盤加工で端面(及び開口部内径)を修正していました。
古いハウジングでは、最大限のサイズのミラーを収納するのに、いかに苦労していたかを動画から読み取っていただけると思います。

ご参考までに、一般にダイカストの金型がなぜ高価(ン百万^^;)なのかをご説明します。私も当初は知らなかったのですが、ダイカストの型というのは、一般人が想像するような単なる鋳型ではないのです。これは、太陽観測用のHαフィルターと似ていますね。一般人は、フィルターと言えば、1枚の単純な平行ガラスを想像します。だから、その価格の意味は到底理解できないわけです。天文マニアなら、太陽用のHαフィルターが単なる1枚のガラス板ではないことを知っています。
さて、話をダイカストに戻しますが、ダイカストの型は型自体が溶けた金属を注入、排出するための複雑なピストン機構を含んでいるのです。立体的かつ中空の構造物を成形して、さらにその都度型を破壊せずに巧妙な抜き子機構で製品を排出しないといけません。だから、型全体はかなりの大きさの物であり、重量も100KGを超えるのが普通です。因みに、当方のEMSの標準ハウジングの型には、ピストンが入射口方向と射出口方向とそれらと立体的に直交する方向とで3つ装備されています。 その巨大な型は、さらに巨大なダイカスト屋さんの大きなプラントにモジュールとしてセットされるわけです。
 お分かりになりましたか? ^^

Adjusting plates for the Center Mount / 間隔調整用スペーサー(新型中軸架台)

To optimize the IPD range of reformed Center Mount system from the equatorial type Binoscope, I decided to make a pair of 3mm-thick plates to enlarge the maximum IPD by 6mm for the sake of the special situation of the client.

赤道儀仕様のFS102-BINOからのリフォームによる特殊事情から、D(鏡筒間隔)を6mmほど広げたい事情が生じました。複数の解決策を検討した結果、垂直回転軸とアリミゾの爪プレートの間に厚さ3mmのスペーサーを挿入(左右1枚ずつ)することにしました。

ジュラルミン(17S)なので、保管用?の表面処理も相俟って、アルミ合金にしては、少しどす黒く見えます。いずれアルマイト加工をするので、より安価がアルミ合金でも全く問題ありませんが、17Sが切削性が良いので、敢えてよく使います。また、材料の発注方法も通常の方法(これだと、指定寸法より少し大きめで来る)ではなく、”スーパーカット”という、最終寸法と角度精度を±0.1mmオーダーで仕上げて供給してくれる方法を採っています。それぞれコストはアップしますが、外注したり、ましてや工員さんを雇うコストを考えれば、何でもありません。

How to adjust a Binoscope / BINOの調整方法

Today, I am going to show you the perfect adjusting model of the binocular viewing and the cross-eyed adjustment which many of the novice would often be trapped in.

If you can adjust EMS correctly, the target will appear in the same positon in both of the left and right field.
Try the two images merging into one by the parallel watching. You will find one merged target and also one merged field.

If you are trapped into the cross-eye viewing, you will adjust the images as the photo above.
Try the two imaged merging into one by the parallel watching. You will also find one merged target and also one merged field.
In the actual binocular viewing the left and right field will not perfectly merge as the photo below.
However in the experiment of this way, the field appear a bit behind from the target.
Anyway remember that you should always aim at the position of the top example.

This is the typical image of the binocope cross-eye adjusted.
I could not show you by the parallel watching of the above images.

BINOの完璧な調整と寄り目調整を体感してもらおうと、最適な体験モデルを用意したのですが、ちょっと予想外のことが起こりました。
平行法で見ていただき、寄り目調整で視野がだるま状になるところを見ていただくつもりでしたが、この方法では、視野はだるま状にならず、
ターゲット(土星)に対して後方に見えました。 現実のBINOでは画像のように、だるま状になるんですけどね。

完璧な状態でBINOを使用していただきたいばかりに、やや警鐘を鳴らし過ぎた感も否めません。
確かに私たちの視軸は(初心者には)制御し辛い面もありますが、それは輻輳(寄り目)だけを注意すれば良いのであって、例えば、上下のズレには
眼(視軸)の補正はほとんど効かないので、調整は実に簡単です。また、私たちの視線は平行を超えて拡散方向にはほとんど広がらないので、これまた調整は
簡単です。要するに、左右の視野でターゲットが同じ相対位置にあれば良いだけのこと。

MEADE-AZM90-BINO by Mr.YN in Tokyo

御社の「EMS-ULセット+IPDヘリコイド」とミードの AZM-90 経緯台セットのAZM-90鏡筒で自作の双眼望遠鏡を作成しましたので紹介の写真を送付します。
これで「EMS-ULセット+IPDヘリコイド」使用の双眼望遠鏡は7台目になりました。

AZM-90鏡筒は接眼部が31.7mmなので、2インチ接眼部に交換しました。2インチ接眼部が本体価格より高くなってしまいました。

AZM-90 鏡筒は 口径90mm、公称焦点距離600mm、実測焦点距離659mm(対物レンズ後面からの数値)、アクロマートレンズです。エントリーモデルとしてセット販売されています。

HF2経緯台にのせる双眼望遠鏡ユニットとしてはバランスウエイトが付いた状態で9.2kgの重量になりました。重量はあるものの10kg未満になり扱いやすいです。

HF2経緯台は以前から紹介と同じく複数台所有のHF2経緯台の使いまわしです。
また、「EMS-ULセット+IPDヘリコイド」も使い回しです。標準の2インチ品を用いているので、これで対応できる範囲のいろいろな種類の双眼望遠鏡に対応できて楽しいです。

アクロマートですが、気持ち良く見える感じです。

以下、詳細について追加説明します。

(1) AZM-90 鏡筒は接眼部を2インチ接眼部に交換するとともに双眼望遠鏡用としてバックフォーカスを得るために68mm鏡筒を切断して、200mmのバックフォーカスとしました。品名ラベルのところで切断したくなかったので5mm伸ばしました。
ドロチューブとぶつかるので鏡筒内4枚の絞りの内の手前1枚を取り除きました。
焦点位置が段差の位置にある接眼鏡ではドロチューブの引き出し量32mm程度で無限遠に合焦しました。双眼鏡から転用の18mm接眼鏡ではドロチューブの引き出し量40mm程度で無限遠に合焦しました。尚、ドロチューブのストロークは70mmです。
AZM-90 鏡筒は 口径90mm、実測焦点距離659mmでしたので計算すると約F7.3となります。
尚、公称はF6.7(品名ラベル表示など)です。

(2) 鏡筒間隔D=160mmとして作成しました。
双眼望遠鏡ユニットの構造としては、これまで6台作成したものとほぼ同じです。
耳軸の位置は口径が小さくなり、鏡筒も軽くなり、接眼鏡交換使用時に接眼鏡重量や接眼鏡鏡筒の長さの変化によりEMS取付モーメントが変化し、この変化に少し敏感になり天頂付近に向けた時の垂直時のバランスの影響が大きくなりました。2インチ450g程度の例えばマスヤマ32mm接眼鏡を取り付けた時には、鏡筒径の中心から8mmにバランス位置があり、31.7mm100g程度の接眼鏡を取り付けた時には鏡筒径の中心位置にバランス位置との結果になったので、間をとって鏡筒径の中心位置から上に4mmの位置を耳軸位置にしました。
結果として、2インチ450g程度の接眼鏡を取り付けた時には若干バランスのズレが感じられますが、HF2経緯台のクランプの摩擦を若干増加させることににより対応可能範囲です。
31.7mm100g程度の接眼鏡を用いたときはあまりバランスのズレが感じられません。
尚、HF2経緯台もフォークを90度として垂直にして使用したときにはもともと天頂方向には向かないのでバランスのズレが感じられる角度範囲に入りません。

一応、気になるようになった時の対応として、追加できる補助バランスウエイトを作成してみました。耳軸にアルカスイスクランプを取り付け、ここに補助バランスウエイトを取り付け上下にスライドさせると垂直時のバランスも調整できます。1.2kgの増加になるので軽量化からは好ましい方向ではないですが、使用時は快適です。接眼鏡の交換使用をしない時には問題ありませんが、頻繁に接眼鏡を交換使用する時は、接眼鏡の交換の都度調整が、水平用バランスウエイトの調整を含め2つの調整となるので若干煩わしいです。
現状では天頂方向で完全バランスをしなくてもクランプの摩擦調整で運用可能範囲と思います。
補助バランスウエイトは自作で切断の端面加工ができていません。

(3) EMSの上下方向が調節範囲に入らなかったので鏡筒バンド取付プレートの片側に0.5mm厚のワッシャーを入れて、EMSの調節範囲内としました。

(4) これまでと同様に31.7mm接眼鏡と2インチ接眼鏡交換時の前後バランス調節用の約1kgの調節移動可能のバランスウエイトを取り付けています。
バランスウエイトを脱着する必要はなくスライドで対処できるので操作性が良いです。
また、現状構造ではバランスウエイトは鏡筒の下側に取り付けられているのでバランスウエイトを着脱しないことは天頂方向のバランス崩れの軽減になります。
31.7mm接眼鏡内でも重量にバラツキがあり、2インチ接眼鏡内でも重量にバラツキがあり、ドロチューブの繰り出し量によるバランスの最適調整にもストレス無く容易に調整できるので便利です。

(5) 自宅ベランダからの手軽観望の時には、ベランダが120cm幅と狭いのでHF2経緯台のような中心に鏡筒を載せるタイプが最大限にベランダスペースを有効に活用できて便利です。
今回の、AMZ-90 双眼では全長は約70cmとなりました。
HF2経緯台もフォークを90度として垂直にすると更に使いやすくなります。上空は上階のひさしにより見えないので必要ないです。今回のAZM-90 双眼ではバランスウエイトがHF2経緯台の基部にぶつかる高度60度まで可能です。
この程度の角度までは補助バランスウエイトは全く必要ありません。

(6) これまでと同様に操作棒は2本のストレートにしています。ストレートタイプで、両手で操作は私の好みでもあります。また、今回はジャンク三脚を分解して得たアルミパイプを操作棒として用いたので、安価(ほぼタダ)、軽量になりました。

(7) 耳軸のアルカスイス準拠クランプに自作の小型双眼望遠鏡も取り付けられます。この自作の小型双眼望遠鏡は口径50mm、焦点距離300mmのアクロマートで90度正立プリズムを使用し目幅固定のものです。約2kgと重量オーバーの感じもありますが、なんとか取り付きました。尚、この自作の小型双眼望遠鏡はもともとは単独で使用を想定したものです。
ファインダーとしての扱いでは無く、25mm接眼鏡で12倍などで使用し、架台を別にしなくても良い利点となります。しかし、横に27cm程度と大きく出っ張り、邪魔感などがあるので気が向いたときにしか使用しません。
耳軸のアルカスイス準拠クランプの取付には1/4インチネジの他にM4イモネジ用のネジ穴を開け、押しネジにして回転防止を行っています。
ファインダーのような視軸調整機能は無いので納得しての使い方になります。上下方向は
耳軸のアルカスイス準拠クランプの取付を回転調整固定することによりある程度はできます。水平方向は取付加工精度しだいとなります。
一応、低倍率の視野半径2度程度以内で同一視野内には入っているみたいです。
25mm接眼鏡で12倍、視野4.3度、32mmで9.4倍、26mmで11.5倍、23mmで13倍、視野4.8度、18mmで17倍、視野3.6度になります。その時の気分で選択使用します。
取付上下調整ができるので補助バランスウエイトの機能にもなります。

(8) 品名ラベルと注意ラベルは熱湯であたためたらなんとか鏡筒から剥がせたので鏡筒先端部分に貼りなおしました。

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント;

YNさん、いつもながら詳細なご投稿、ありがとうございました。
7台目ということで、随分と手慣れて来られたのではないでしょうか。
今回は単焦点アクロマートということですが、DeepSky用ではアクロマートも侮れず、十分に楽しめることは私も15cmF5-BINOで認識していましたが、YNさんもこのリポートで発表されている通りです。フォーカサーの交換が鏡筒本体以上に高く付いたとのこと、まあこの辺りは製作者のこだわりと価値観にもよるので、同じ鏡筒で追随を目指す方は、ご予算に無理のない選択をされると良いでしょう。
YNさん、8台目のBINOを楽しみにしています。 ありがとうございました。

Another EMS-UM SET near completion

似たような投稿を繰り返すのもどうか?とも思いますが、ここはご依頼いただいたお客様への進捗状況のご報告を兼ねており、さらに詳細を公開することで、使用説明書をも兼ねているわけです。

Making of the micro-focuser knob / マイクロフォーカサーノブの製作

通常はお断りする仕事です。EMSを受注したお客様がマイクロフォーカサーノブを離散されてお困りでしたので、何とか作ってみました。

実際に製品になるのは、旋盤でチャッキングした30mmΦの部分だけで、切削中の部分は加工用のボスになる部分で、加工完了後に切除します。
このように、小さい単品加工では、無駄になる部分が多いのです。

ボスにチャッキングを切り替えて、やっと本体の加工。この段階でトップの湾曲面を仕上げます。

いよいよCNCフライスによる、ローレット加工。本来なら、当方の手持ちの刃物では歯車状のローレットしか切れないのですが、元のノブは尖り山状のローレット。通常のエンドミルを使用して本来の尖り山状のローレットにしようと、トリッキーなプログラミングをしたところ、CNCがエラーを出して動かない。^^;
仕方ないので、マニュアルで動かして加工。10度ずつA軸(第4軸)を回転させながら、手動で根気よく彫っていく。

やっとローレット加工が完了。 もう一息。

不要になったボスの切断。これを突っ切り加工というのですが、一見簡単そうで、意外に高度な部類の加工技術になる。

軸穴、止めねじ穴の加工を完了して完成。

Handle unit is set (FS102-BINO-Reform)

アクセサリー(ファインダー)ベースとハンドルユニットの接続方法に迷いましたが、これには敢えてスリムな鏡筒バンドを使用することにしました。この方法なら、移動も撤去も自由だからです。

FS102-BINO reform in the climax (5/17,2020)

タカハシ等の高級鏡筒の横っ腹に「穴を開けても良いです。」と言われる方は稀ですが、アリガタの鏡筒直付けは、取り返しがつかない仕事で、責任の重圧がのしかかります。^^;
 通常であれば、鏡筒バンドを足がかりにアクセサリーのベースを確保するのですが、今回は特に背中の取手も付けないで、という希望なので、また頭をひねります。^^;

アリガタの鏡筒直付けのメリットは、外観がすっきりすることの他、鏡筒間隔(D)をミニマムに出来ることがあります。鏡筒パイプをセットして測定したところ、D=162mmに収まっていました。