通常はお断りする仕事です。EMSを受注したお客様がマイクロフォーカサーノブを離散されてお困りでしたので、何とか作ってみました。
実際に製品になるのは、旋盤でチャッキングした30mmΦの部分だけで、切削中の部分は加工用のボスになる部分で、加工完了後に切除します。
このように、小さい単品加工では、無駄になる部分が多いのです。
ボスにチャッキングを切り替えて、やっと本体の加工。この段階でトップの湾曲面を仕上げます。
いよいよCNCフライスによる、ローレット加工。本来なら、当方の手持ちの刃物では歯車状のローレットしか切れないのですが、元のノブは尖り山状のローレット。通常のエンドミルを使用して本来の尖り山状のローレットにしようと、トリッキーなプログラミングをしたところ、CNCがエラーを出して動かない。^^;
仕方ないので、マニュアルで動かして加工。10度ずつA軸(第4軸)を回転させながら、手動で根気よく彫っていく。
やっとローレット加工が完了。 もう一息。
不要になったボスの切断。これを突っ切り加工というのですが、一見簡単そうで、意外に高度な部類の加工技術になる。
軸穴、止めねじ穴の加工を完了して完成。