The New Standard of the platform for a Binoscope / Putting a “period” to the long-years’ exploration

 BINO用の汎用台座(鏡筒平行移動タイプ)について、長年模索してまいりましたが、ようやく正解が見えて来ました。
1.鏡筒がVIXEN規格のアリガタで着脱できることが、まず汎用台座として重要な点だと思います。
  ユーザーさんが好きな鏡筒を使用でき、また複数の鏡筒ペアを運用することも可能になるからです。
2.目幅調整は、サイドよりも、手前のノブで操作できるのが望ましいようです。
  またノブを持ち替えずに一挙に大幅調整が完了するのが理想です。当例(ドライブシャフト6mmΦ)だと、一回転で18mm動きます。

3.初期調整は工場アジャストが従来の双眼望遠鏡の常識だったかと思いますが、敢えて気楽にユーザーアジャストが出来るように、調整機構を可視化しました。特に本例の右(リバーシブル)鏡筒は、工具レスで簡単に鏡筒の水平調整が出来るようにしています。長年この仕事を続けて来たことで、斜位の方が非常に多い(オウナーだけではなく、ご家族や観測パートナー、ゲストも含めて)ことを痛感したからです。また、カタディオプトリック系鏡筒のミラーシフトや、至近距離の観察も考慮しました。
(ゲストの方が複視を訴えたら、ゲストかあなたが斜位か、あるいは両方が斜位です。複数のゲストが複視を訴えたら、あなたはほぼ間違いなく斜位です。)

4. 目幅調整側のアリミゾユニットには、前側に4個のベアリングを配置していますが、手前側には敢えてベアリングの代わりにボールローラー(芋ネジの先端に回転球が仕込んである)に代えて、初期の上下調整を兼ねさせました。これは、製作する私の仕事の効率化だけではなく、ユーザーさんにとっても重宝する機能と確信します。

* 分解も至って簡単で、メカのプロでなくとも、敢えて分解して構造を納得していただくのも良いと思っています。(メンテが非常に楽)

(明日以降に、台座の裏側の写真もお示ししますので、さらにご理解が進むものと思います。)

New sliding mechanism, quite successful !

最近開発したネジ送り方式も有効でしたが、両フォークタイプだと、手をフォークとの隙間に挿入する必要があるため、手前から(&アシスト用逆側)操作できる方式を試作してみました。
 これなら、どのタイプの架台でも有効と思います。
 クレイフォードと同じ、フリクションドライブ方式なので、原理上、ガタもバックラッシュも皆無です。
 実は、同じ原理の物を2009年頃にも作っていましたが、デザイン的に?の部分があって、休止しておりました。

2009

2009

Waiting for the clouds to clear /晴れるのを待つも、断念^^;

 薄曇りながら、朝食前にはそれなりに晴れていたのですが、朝食を済ませ、店を開けて準備をしている内に、雲が厚くなってしまいました。
 しばらく追尾しながら待ったのですが、今朝の太陽観察は断念。
 晴れたら、いつもこのスタイルで観察しています。BINO本体~三脚まで一式、分解せずに、ひょいと持って、出動20秒!

The Sun of this morning(7/16) by MK105-BINO

10:07 AM JST

久しぶりの太陽です。
強風で、薄雲が流れていましたが、何とか、VIRTUOSO架台で追尾しながら撮影。(手持ちiPhone)

 VIRTUOSO架台(追尾モード)がやっと使いこなせそうになって来た。

 長らく駆動架台に触れていなかったけど、ギヤの特性をイメージしながら使う必要があることを思い出した。関連して、バランスはわざと完璧にしないで、少しずらして使うのが良かった。

 そのためか、SYNSCANでは、上下左右の微調整のボタンは、必ず上と右のボタンで終わらないと、導入完了ボタンが押せない設定になっていた。(当初はそれが分からずに、しばらくドツボにはまっていた。)

 さらに説明すると、例えば、当初の導入で太陽が視野中心から左下にずれていたとする。人情として、左ボタンと下ボタンを押して太陽を中心に持って来たいだろう。

 しかし、そうすると、完了ボタンがどうしても押せない。

 で、どうするか? 太陽を一旦、うんと右上に持って行ってから、右ボタンと上ボタンを慎重に押して、決して戻らずにほぼ中央で止める。深追いしない!

 SYNSCANアプリでは、デフォルトで太陽が導入できないようになっていることはすでにお話した通りですが、上級向け設定でそれを解除しても、導入は出来ても、ワンスターアライメントのリストには太陽は載りません。
 したがって、最初に電源投入する前に、BINOを水平にして出来るだけ完璧に北に向けてから始動する。幸い、当店から見て、NTTの電波塔がほぼ真南だったので、いつもこれが使える。

 それで導入すると、ソーラーファインダーでドンピシャ、40倍の視野でもほぼ視野内に入る。