EMS-BINOをLX200架台に搭載 / FC76-Apochromatic Binoscope on the LX mount

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EMS双眼望遠鏡(松本工房製)をミード社製LX200-25の架台に搭載してみま した。両者を結合するための部品数点があれば比較的簡単に出来ます。 完成 (2010年12月19日)してから本格的なテストをまだ実施しておりませんが(雪の ため)、月と木星に向けてみた感じでは、やはり自動追尾の恩恵は特に高倍率で は非常に大きく、またLX200架台とEMS双眼望遠鏡の組み合わせは操作感もたい へん良いものです。  分解組み立てを容易にする工夫を施してあり、遠征や観 望会でも威力を発揮してくれそうです。

ただひとつ問題は、ミード社によるこの旧型LX200のメインテナンスは既に 打ち切られており、故障した場合には直す術がないことで、その場合は諦めるか あるいは全く別の駆動装置と制御装置に入れ替える方法をとるかの選択をしなけ ればなりません。でも機械はいつかは壊れるのだし、それまでの間、余計なこと は考えずに十分使いこなし楽しもうと思っています。

作業後の左右の光軸調整はいとも簡単に1分ほどで完了。 松本EMSシステムの 優れた機能による恩恵があってこそユーザの自由な発想による改造が可能である ことは言うまでもありません。

詳細はよろしければこちらをごらんください。
EMS双眼望遠鏡をミードLX200架台に搭載して追尾・導入を自動化

Osawa
管理者のコメント;

このコーナーに今までに2度ご投稿いただいている大沢さんが、愛用のFC76-BINOをミードの LX200架台に搭載することに見事に成功されました。

高倍率までの双眼視、90度対空、自動導入、自動追尾と、快適な眼視観測が要求する全てをかなえられました。 76mmという口径では 測れない総合的な能力を得たシステムであることが分かります。
この手の汎用架台(単体)が発売されるのを待ち続けて20年以上が経過しましたが、各光学メーカーは十年一日のごとく ドイツ式赤道儀から軸足をシフトさせる気配は微塵も見られません。 従って、現状では中古市場に架台単体を探すか、セットで購入して鏡筒を捨てる(外す)か、あるいは高コストを承知で特注するしかありません。(もしくは自作するか。)

大沢さん、この度はEMS-BINOのLX架台への搭載成功、おめでとうございます。 また、タイムリーなご投稿、ありがとうございました。 じっくり天体を観察されてからの続報も楽しみにしています。

大沢さんの過去のリポート
日食観測
EMSbino120L



Reform for Silver- Rush 銀ミラー化リフォームラッシュ

A little bit exaggerated title, but I have been involved in the series of EMS reforms for the silver mirror.

 APM152-BINOとスペイン向けのEMS-ULSセットを送り、一段落したところで一連のEMSの銀ミラー化リフォームを処理しておりました。 一時、素材ミラーの在庫切れでお待たせしていましたが、現在は銀ミラー化リフォームは約3日の納期でこなしています。 また、ニュートン鏡筒の斜鏡の依頼も来始めたので、短径63φと70φにつき、一定数在庫を確保して供給し始めましたが、絶大な効果に皆さん仰天しておられます。主鏡のアルミ膜や誘電体膜を剥がしてからの再処理は大掛かりになり、リスクもありますが、斜鏡を銀ミラーと交換するだけで、主鏡を銀ミラー化するのと同じ効果が出るのですから(当然ながら)驚きです。



EMS-UL with the IPD Crayford: Set EMS-UL 目幅クレイフォード付セット

This EMS-UL set will be delivered to an amateur binoscope maker. The mount is said to be ready already. As this set includes all the functions required for a binoscope, such as, image erecting, image X-Y shifting, image rotation, and IPD adjustment, it is very easy for an amateur maker to make a binoscope with it. All that the binoscope maker should do is just fix a pair of OTAs parallely on the base.

 接写のため、妙に機構部とノブが突出して見えますが、実際はそうでもありません。

 12cmF5-BINOの自作用に依頼されたEMSセットです。 通常であれば、鏡筒スライドマウント+固定式のEMSセットをお勧めするところですが、このセットですと、自作部分の構造が極めてシンプルになること、また、将来的に鏡筒を変更する際にも柔軟に対応出来るので、自作にはお勧めのセットです。 具体的には、このEMSセットには、1.90度対空の正立ミラー系、2.右の像のX、Y方向それぞれ独立的なイメージシフト機構、3.像回転機能(主光軸と独立的に可能)、4.目幅調整機構、と、双眼望遠鏡に必須な光学的機能が全て備わっていますので、自作者の仕事は、ほぼ鏡筒2本を平行に並べるだけです。

 X-Y調整ノブの原点矢印(写真3:左より)は、常に第2ミラーの方向が原点です。金色のノブがY調整、銀色のノブがX調整です。3つ目のノブ(ノブではない^^;)に見える物は、前記2つのノブの独立的な動作を可能にするためのスプリング機構です。

 説明が足りないのか、下手なのか、まだX-Y調整機構のことが一般の方にはあまり知られていないようですが、右の鏡筒のイメージをX,Yそれぞれ独立的に、それぞれ単独のノブで自由に動かせるもので、EMS自体を実用品として成り立たせている立役者なのです。 自己責任ではありますが、自分の最も快適な眼位にBINOの光軸をカスタマイズ出来る機構です。 もちろん、いい加減な鏡筒の平行出しのまま、この機構を最初から利用してX-Yノブを盛大に回すのは、製作者の意図に反します。 左右の鏡筒の平行出しをきちんとしておけば、市販のあらゆるアイピースを使用しても、このX-Yノブを±45度以上回すことはないはずです。(地上の至近距離を観察する時だけは例外的にXノブを一時的に180度近く反時計回りに回すことはあり得ます。)



EMS-ULS Set for SpainEMS-ULSセット、明日スペインに

This EMS-ULS set will set out for Spain tomorrow.The sliding mount introduced here a couple of days ago will accompany it.

EMS-ULSは、EMS-ULの第1ミラーを限外オーバーサイズにした物です。ミラーハウジングはULと同じですが、バレルを65mm差込として、最大限の第1ミラーを収納した物です。(65φバレル採用による光路長の延長は一切ありません。)

いよいよスペインにも銀ミラー仕様のEMSが上陸します。

65φバレルのもう一つの大きな利点は、接続の強度と精度が50.8mmφ接続に対して格段に増すことです。わずか14mmほどの差ですが、これは絶大で、EMSのフルシステム+重量級のアイピースでも、モーメント加重に負けてスリップすることがほとんどなく、バンド式クランプが不要に思えるほどです。 接続径が90mmφ等、さらに大きくなればさらに良いことは言うまでもありません。(12月16日追記)



Handle is added ハンドル設置

The newly acquired technology is applied on the New Handle.Look at the crossing pint of the rod and the handle bar closely fitting each other.

ハンドルも進化しました。 ロッドとハンドルバーの嵌合部の加工は、今年新たに導入した工作手段によって可能になったものです。 3月後半に工作手段を刷新して以来、作業環境の激変に対応するための作業にずっと追われていましたが、ようやく整いつつあり、ようやくスタートラインに立てたような気がします。



The New Standard!!; “The New Sllide Mount” 新基準誕生!! 新型スライドマウント(FS102-BINO用)

20 years’ study has made a conclusion at last.The most simple and the most reliable sliding mount is born.8 ball barings on the rigid stainless hexagonal shaft promise the silky touch and fabulous rigidity and the durability of the mechanism. A handle will be added from now on.

 新型のスライドマウントです。 今後しばらくの間、これが10cmクラスまでのBINO用のスライド台座の標準になりそうです。システムの全厚が直前モデルよりも随分と薄くなり、構造もシンプルになっています。ガイドレールも、硬質アルマイト仕上げから、無垢のステンレス(SUS304)の六角棒になり、ベアリングが接する2面とドライブシャフトが接する1面の合計3面の全てで高い耐久性を達成しました。 極めて滑らかでノーバックラッシュな操作時の感触を写真ではお伝えできないのが残念です。

 以前にも書きましたが、今回よりスライドガイドユニットも完全自前生産としたため、今後は機械メーカーの在庫状況や製造中止等に左右されることがなく、さらに規模に応じた応用も自由になりました。 このスライドガイドユニットは、今後あらゆる応用が期待できます。

 これより、操作ハンドルを設置します。



IPD Crayford patrs fot the normal size Mirror Housing: 目幅クレイフォードの内筒(小ミラーケース接続用)

IPD Cryaford parts for the normal size EMS mirror housings.

 今までご紹介して来た新型の目幅クレイフォードの内筒(兼レールホルダー)は、全て大型第1ミラーハウジングの、65mmφの斜出穴に嵌合するテーパボス付き(オス接続)でしたが、今日ご紹介するのは、ノーマルサイズ(小)のハウジング用で、内筒(兼レールホルダー)は2インチの内径で第1ミラーユニットの射出側リングのテーパボスを受け入れる接続方法(メス接続)です。通常の汎用旋盤だけでは実現しない形状で、CNCフライスあればこその形状です。 なお、外筒(兼ベアリングホルダー)は大型ハウジング用と共通です。



APM152-BINO completed-2 / APM152-BINO完成-2

A convenient weight system is added on the trunnion.This client chose “EMS-UXL-SEMI-PREMIUM SET” that has advantage of oversized second (eye-side) mirror compared with the normal EMS-UXL. The choices were; “EMS-ULS”, “EMS-UXL”, “EMS-UXL-SEMI-PREMIUM”, and the high end “EMS-UXL-PREMIUM”; I think he made the right decision.

ウェイトシステム(option)を追加しました。鏡筒はアリミゾによって簡単に前後調整出来ますが、やはりウェイトシステムがあった方が便利です。

ご存知のように、EMSセットは、いくつかの選択肢がありました。 このBINOの依頼者の方は、標準のEMS-UXLの第2ミラー(つまり眼側)のみを限外オーバーサイズにした仕様を選択されたましたが、賢いご選択だったと思います。

BINOシステムが巨大化もしくはF値が小さくなりますと、それに比例して第1ミラーも大きくしないと、口径食が発生しますが、これは極端な例を除き、実際に観測に具体的な支障をきたすことはありません。 ところが、第2ミラーのサイズ不足は、アイピースの視野の欠けに直結する(視野が狭くなる)ので、より深刻です。焦点距離=40mm以上の超広角アイピースを多用される場合は、第1ミラーにPREMIUM仕様を奮発するよりも、むしろ第2ミラーのサイズを最大限確保する方が費用対効果で有利です。(←以上はEMS-UXLの場合です。予算が十分にあれば、両方に投資するのがベストですが^^;)

大きいミラーと一口に言いますと、大抵の方が”反射的”^^;に(45度の)斜鏡の短径でミラーサイズを判断されると思います。 しかし、EMSの場合は入射角=60度*ですので、常に長径が問題になるのです。 短径50mm+αの斜鏡より切り出す場合、長径は不足ぎみのことが多く、短径は余るわけで、さらに先端の裏側はハウジングや接続菅に干渉しますので、周到な3次元的なトリミングが必須になるわけです。 仕上がったEMSのミラーを見られた上級者の方でさえ、「短径40㎜の斜鏡を使っているのですね?」と言われたことがあります^^;が、前記トリミングのからくりをご理解いただいて、初めてEMSの真価をご評価いただけるのだと思っています。

*(誤解が多いので念のためにご説明しますと、入射角とは入射光線と反射面の角度ではありません。 入射光線と反射面の法線との角度です。 つまり、EMSではミラー面に対して30度という大きな傾斜で光線が入射するのです。 また、第1ミラーのPREMIUM仕様は、ミラーその物が特注形状で非常に高価になるわけですが、第2ミラーのPREMIUM仕様については、素材ミラーのコスト差よりも、限られたスペースに最大限のミラーを加工収納するための技術料とご理解ください。)