15cmF5-BINO 続報 

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15cmF5-BINO 続報1

1 楽しい観望

 松本さんに15cmF5-BINOを作ってもらってから,観望に行く楽しみが増えて,新月期前後は平日でも時間を作 って出かけるようになってしまいました(機動力抜群!)。車の後部座席にBINOを積みっぱなしにすることもしば しばです。(^o^)
体力や視力に余裕があるうちに存分に観望を楽しみたいとの希望がかなっていますが,家族には少々あきれられて います。タカハシFS102はもっぱら自宅での惑星観望用となってしまいました。

 私が観望しているのは仙台市から車で1時間ほどの郊外で,その日の天気状況に応じて場所を変えています。 夏から秋にかけては蔵王などの山岳方面です。冬季は太平洋側が晴れるので,福島県新地町のあたりに行っており, 天頂付近なら肉眼で5等星以上見えると思います。深夜ラジオを聞きながら,気楽に片っ端から星雲星団を観望し ています。正立像+広視野+大口径+双眼+90°対空なので探索も楽々です。初心者にやさしい仕様だと改めて 感じています。

2 秋の星雲星団

 皆様レポートされているとおり,23倍(EWV32mm)でアンドロメダ大星雲を見ると,2つの伴銀河がは っきりわかりますし,大星雲の広大さと銀河の濃淡もわかります。

 カシオペア座からペルセウス座付近の天の川を流して見るのも楽しみで,たくさんの星団が入ってきます。お気に 入りは,ET星団(NGC457)と二重星団(h-x)です。星の色がはっきりわかることはもちろんのこと, 二重星団は星々に遠近感があるように感じられて不思議な感じです。ごらんになった方は皆同じ感想をおっしゃい ますね。ET星団は47倍(EWV32mm+ショートバロー)でユーモラスな形がきれいに見えます。

3 冬の星雲星団

 今年の冬は天候に恵まれることが多く,何度も楽しむことができています。定番は,すばる,オリオン大星雲 (M42),ぎょしゃ座からふたご座にかけての散開星団(M35,36,37,38)などですが,これらは 皆様レポートされているとおり,すばらしい眺めです。残念ながら私の目では,すばるのガスの広がりはわかりま せんでした。オリオン大星雲は写真では味わいにくい濃淡とトラペジウムを同時に楽しむことができます。23倍 (EWV32mm)でもトラペジウム4つをきちんと分離しています。また,OⅢフィルター(買ってしまいまし た)をかけると星雲の複雑な構造がはっきりわかります。NGC2024はフィルターなしでも暗黒帯を含めて見 ることができます。散開星団は個性がはっきりわかって楽しいです。

 私のお気に入りはここでも冬の天の川めぐりで,おおいぬ座からいっかくじゅう座にかけてがすばらしいです。 バラ星雲はOⅢフィルターで巨大な広がりがわかりますし,冬の二重星団(M46,47)は23倍(EWV32 mm)で同一視野で比較することができます。

4 春の星雲星団

 冬の仙台市郊外は明け方氷点下4度くらいまで下がるのですが,防寒服を着込んでますし,春の星雲星団も見逃し 難いので,ついつい朝まで観望してしまいます。(^o^)BINOなら長時間観望も苦になりませんし。BINO本体に霜がつ くこともあるのですが,フードにヒーターなしでもレンズが凍る経験はなく,4時間くらいは観望できています。 冬の太平洋側は湿度が低いのだと思います。

 お気に入りは,皆様と同じく,かみのけ座からおとめ座にかけての銀河群,しし座のM65,66,NGC3 826,おおぐま座のM81,82です。これらは23倍(EWV32mm)でもよく見えるのですが,ショート バローをつけて47倍で見るとコントラストがあがって見やすいです。おおぐま座のM81,82では,近くにあ るNGC3077も見えて楽しめます。おおぐま座のM97,108のペアは23倍(EWV32mm)でよく見 えます。M51の子持ち銀河は47倍で腕がなんとなく見えます。

 2月6日には早速ルーリン彗星も見ました。23倍で簡単に見つかり,明るいコマのまわりにガスが星雲状に広 がっていることがはっきりわかりました。残念ながら南方の透明度が今ひとつで尾は確認できませんでした。

5 その他

 BINOを使ってみて,素人ながら気づいたことをあげたいと思います。

 まず,上記のとおり,後部座席に乗せっぱなしにしてアスファルトの道路をふつうに走っているのですが(安全 運転です),光軸がほとんど狂いません。現地で鏡筒を架台に載せて右側EMSのX軸Y軸方向の調整をしてみる と不自由なく観望できています。また,低倍率(50倍以下)主体のためなのか,温度順応の必要性は感じたこと がなく,全く気になりません。不精者の自分としては大変助かっています。

 次に,富山良兼様がレポートされたように,口径を絞る効果を実感しました。フードキャップの内側キャップだ けをはずすと口径が11cm(F6.8)に絞れるのですが(写真参照),明らかに収差が軽減されます。土星と こと座のダブルダブルスターを214倍(ショートバロー+タカハシLE7m)で見ましたが,シーイングがよか ったこともあって,土星の本体の縞模様がなんとか見えましたし,ダブルダブルスターはしっかりと4つの星に分 離して美しく見えました。しかし,明るい金星では低空(30度弱か?)と色収差のためかなりぼけた像でした。 今度は口径を8cmくらいに絞って見たいと思いますが,やはり惑星はFS102+双眼装置の方が良像ですね。

 さらに,BINOとOⅢフィルターとタカハシLEアイピースの相性がなかなかいいと感じています。タカハシLE アイピース(私は30mm,17mm,7mmを持っています)は広角ではありませんが,EWV32mmよりコ ントラストがよく見えます。はくちょう座の網状星雲やオリオン大星雲はO Ⅲフィルター+タカハシLE30mm (25倍)ではっきり見え,50倍(ショートバロー+タカハシLE30m)にすると星雲の入り組んだディテー ルがよくわかりました。

 これからだんだん暖かくなりますので,ますますBINOを使い込んで楽しみたいと思います。松本さん,すばらし い楽しみを与えてくださったことに感謝いたします。

                     宮城県 S
管理者のコメント;

 宮城県のSさんより、詳細な追加リポートをいただきました。「天体別の感想等、他の方との 重複があったら編集して良い・・・」とのことでしたが、いただくリポートはそれぞれに価値があるものと考えますので、 全文を紹介させていただきました。

 各天体ごとのご感想を懇切に説明してくださり、皆さんにも大いに参考にしていただけるものと思います。

 また、後半で当BINOの光軸の安定性についても言及してくださり、心強く思いました。

 私自身の経験も含めて、普通に 乗用車の後部座席に無造作に置いて運搬していて、光軸が狂ったことがないのに、なぜ、時々宅配便で送ったBINOが狂っている ことがあるのか??、実にミステリアスだったのですが、先日、見てしまいました。^^; ”運転手がBINO本体の”天地無用”の 梱包を真横にして集荷車に積み込もうとしたのを!!”。 毎回注意していたので、「そうしつこく言わなくても良いだろう。」 と思った自分は甘かった^^;。以後は厳重に注意を促すとともに、梱包にも一層神経を使っています。

 たまに、「一度合わせた光軸がよく狂う。」という方がありますが、それは、”「合わせた。」と思っていた 光軸がもともと完璧でなかった。”というものです。つまり、最初から合っていないのです。私たちの眼には 相当量の調整力がありますので、体調が良い時に調整力でカバーしていても、疲れて来るとずれが顕在化するという わけです。当方のサイトの説明に従って正しく使用していただけば、EMS-BINOの光軸はそんなに狂うものではない、ということをご 理解ください。Sさんがタイミング良くご指摘くださった光軸のことについて、便乗して説明させていただきました。

 Sさん、お忙しいところを、素晴らしい続報をいただきまして、ありがとうございました。 また、何かありましたら、ぜひまたよろしくお願いいたします。