タイムラグ(Time Lag)を考える

 タイムラグという言葉は、もはや日本語になっているが、a time lag というのは和製英語でなく、 れっきとした英語だ。”lag”は、lag behind~として使われることが多く、Genius英和辞典の例文には、 ~behind the rest of the nation in economic reforms. とある。 意味は、文字通り、“時間の遅れ”のことであるが、やはり“タイムラグ”の方がよりピンと来る。

 タイムラグというのは、どんな場合でももどかしいものであるが、人間が絡むと特に歯痒く、深刻になる。悪意は瞬時で伝 わるのだろうが、善意はなかなか伝わらないか、逆に誤解さえされ得るし、一旦誤解されたら、その誤解を解くには時には何十年 もかかるか、一生解けない。

 科学的な成果にしても、その時代の水準を超えて画期的な物であればあるほど、認められるのは後世を待つことになり、 数百年後にやっと認められるようなケースが希でないことを科学史が証明している。

 タイムラグということを、今の自分にからめて言うと、たとえば、1.新製品の構想と、2.その実験、試作、検証と、 3.Webでの公開と、4.一般への認知、までにはそれぞれの段階でタイムラグがあり、そのもどかしさはいつまでも埋まることは ない。

  ただただ、新たな成長の節目の到来の予感に、一人武者震いするしかない今日この頃…。   自分が常に進化しているということを主張し続けて、じっと時が来るのを待つしかないようだ。